夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第7回
プロと個人投資家の違い 出口戦略 投資編

プロフェッショナル(以下プロと略します)と
アマチュアはどの世界でも実力が違います。
プロの投資家は「機関投資家」といわれ、
生命保険会社、損害保険会社、銀行、投資銀行、投資信託会社、
投資顧問会社などの金融機関です。

大手ないし、準大手の金融機関は独自の調査部門を持ち、
専属のエコノミストやアナリストが分析した結果に基づいて
投資戦略を策定し、集めた膨大な資金を継続的に投資します。

普通に考えれば、
プロとアマチュアが同じ土俵で戦うことはありません。
しかし、証券市場は
「プロもアマも一緒にどうぞ」と摩訶不思議な場所です。

プロと投資のアマチュアである個人投資家では
思考も行動も異なります。

プロの投資家は、投資対象のパフォーマンスを
常にベンチマークとなる指数と比較しています。
例えば、日本株で運用した場合、TOPIXがマイナス10%で、
ファンドの運用がマイナス5%だったとすれば、
たとえマイナスでもベンチマークと比較すると
プラスだと考えるのです。

一方、個人投資家はベンチマークと比較する方は少なく、
投資元本割れをマイナス、
元本を上回っていればプラスと考える方が多いようです。
プロは「相対的」であるのに対して個人投資家は「絶対的」です。

何よりも、プロの投資家は最初から売り抜ける
「出口戦略」を考えて相場に参加しています。
トランプのババ抜きででは
最後に必ず誰かがババを引かされて終わりますし、
椅子取りゲームでは
音楽が終った時には誰かが座る椅子がありません。
プロの投資家は最初からそれを承知で投資に熱中しています。

個人投資家のように
購入した銘柄が上がることだけを期待して保有しているのと異なり、
2、3カ月に投資対象が群衆心理によって
いくらくらい市場で評価されるのかを計算しているのです。

よく、株式投票を美人投票(人気投票)と例えられますが、
実際には、審査員一人一人が誰に投票するのかを推測し、
さらにその推測を推測するという心理ゲームです。

個人投資家がプロの投資家よりもメリットがあるとすれば、
24時間、相場のことを考えなくていいので別のことを楽しめますし、
プロが作る相場に便乗して
金融商品を購入して放っておくことができます。

<次回に続く>


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2010年6月22日(火)

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