夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第30回
接待で気をつけなければならない会話とビール

銀座のクラブは、主に会話が主体の接客ですが、
ご法度と言われている話題があります。

1つ目は、選挙です。
お客様が、どこでどのように
後援会の方とお知合いかわかりませんし、
大企業になれば、
それなりに政治と結びついていることが多いからです。

2つ目は、宗教です。
銀座のクラブで宗教の勧誘をされる方は少ないですが、
批評などしてしまえば取返しのつかないことになります。

3つ目は、野球です。
サッカーよりも、野球のほうが昔からの熱烈なファンが多く、
他球団の話題は面白くないどころか、不機嫌になる方が多いです。

したがって、これらの内容は、会話に気をつけるというよりも
興味を示さず、記憶に残さないようにしてきました。

なので、実際にスポーツ選手の方がいらしても、
名前は聞いたことがあるけれど、お顔を知らないので、
野球選手や競馬の騎手の方に何度も
「何のお仕事をされているのですか?」
と失礼な質問をしてしまったことがありました。

話題以外に、気をつけなけなければならないのは、
ビールの銘柄です。

三菱系はキリンビール、三井系と旧芙蓉系はサッポロビール、
住友系はアサヒビール・・ 
グループといっても、商社、銀行、生保、損保、
自動車、海運、建設、石油、化学、製鉄・・
と多岐にわたりますので、
入店したてのホステスは覚えるのに一苦労しています。

中には、某企業の接待の際には、
その日のお店で頼まれるビール全部の料金を負担し、
他の席でも同じ銘柄のビールを提供するよう
徹底した接待をされる方もおります。

接待とは、相手の立場になって思いやる気遣いですが、
「満足」してもらえなければ、高い金額を支払う意味がありません。

接待上手な方は
普段から接待に備えてクラブに遊びにいらしています。
大事な接待の時だけ「よろしく頼むよ」というのは野暮の極みです。

どのビジネスにも顧客のターゲット層があり、
そのニーズに応えなければ衰退していきます。
高額な取引をするビジネスは、質を保つために、
価値観を共有できる顧客を選ばなくてはなりません。

質のいいサービスを求めようとするのなら
日頃のお金の使い方やリサーチが大切です。


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2010年9月28日(火)

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