夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第40回
新興諸国への投資

銀座のお店のお客様と
個人投資家の方が語られる内容でかなり異なるのが、
新興諸国への投資です。

個人投資家の方で
新興諸国の証券会社に口座を開設してお金を入金されて
投資される方も結構おります。
新しい分野にチャンレンジ精神が旺盛な冒険家です。

銀座のお客様は、新興諸国でビジネスをされている方達は多く、
頻繁に出張にも行かれておりますが、
新興諸国の金融機関にお金を預けて投資していらっしゃる方は
皆無です。

これまで、日本の個人投資家の方は、RMB(人民元)の上昇を狙い、
上海、北京、深センの銀行に
RMB預金をされに行かれておりますが、
香港の金融関係者の方達は、RMBは管理通貨であり、
持出し制限がありますので、とても不思議に思っています。

これまで
「上海、深センに預けた預金を日本や香港に送金できないので
どうしたらいいか?」
という相談をよくいただきます。

大きな変化があるところに、大きなチャンスがあります。
けれど、新興諸国への投資は、
カントリーリスクを覚悟しなければなりません。

市場リスク
先進国の証券市場に比べて時価総額が小さいので
価格の変動が大きい。

政治リスク
指導者の交代やクーデターなどによって
法律や制度が一変することがある。
また、宗教によっても法律や制度が異なる。
海外の個人投資家の資産は凍結されることもある。

企業リスク
企業の財務データが速報性と信憑性に乏しい。
経営者の個人的な資質が経営を左右しやすい。

為替リスク
新興諸国の通貨は
他の通貨と自由に交換ができるハードカレンシーではない。
為替レートの変動が激しく、企業の業績に影響を与えることもある。

システムリスク
取引の決済や登録に関わる業務が完全ではなく、
保管が完全ではない。

オペレーションリスク
実際に利益を国外に移動しようとすると、
管理当局の認可や一定期間は売却できないこともある。

ブローカーリスク
財政支援を受けている証券会社も多く、顧客の資産の持逃げ、
インサイダー取引や買い注文を受けたブローカーが
顧客よりも先に株を売却して利益を稼ぐこともある。

これらの様々なカントリーリスクがありますので、
新興諸国への投資は
軍事力を持つ欧米のファンド会社のファンドを取引したほうが
常に売買ができますし、
カントリーリスクを少しでも避けることができると思います。


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2010年11月9日(火)

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