夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第47回
夜の銀座で働くのなら・・

最近、銀座のクラブにも
有名大学を卒業した新卒の女性が就職難で応募してくるらしく、
友人のクラブのオーナーママも
「時代が変わったといっても、
よほどの美人でないかぎり採用は厳しいし、
銀座から遠いところに住んでいるのよね・・」
と溜息をついていました。

銀座のクラブやBarは、
帰宅も深夜になるためタクシーになりますので、
中央区界隈でないとタクシー代がかさみますので
採用は厳しいのが現実です。

また、OLさんのように
決った時間に出勤すればいいわけでありません。
突然、お客様からお食事のお誘いが、
1時間後に待ち合せということもあります。
支度と通勤以外に美容院にも行かなくてはなりませんので
遠いところに住んでいる方は、
お誘いのチャンスも減ってしまうのです。

わたしが、銀座のクラブホステス時代は、
自分のヘルプのホステス達には、タクシーで2000円以内か、
15分以内に銀座に来られる場所に引越しをしてもらっていました。
そうでないと、ゴルフに行くのにも朝の待ち合せは大変ですし、
タクシー代がかかるホステスは
アフターにも誘ってもらえなくなるからです。
中には、歩いて帰れるところに住むホステスもおります。

勿論、働く前からこのような事をわかるはずもありません。
しかし、普通の昼間の企業で働くように
「会社の利益のため」ではなく、
夜の銀座は、
「お客様の利益と自分の利益」で行動や考えることを求められます。

日本にはスキルと教育を磨き上げようとする方が
多くいらっしゃいます。
このことは間違っておりませんが、
社会全体の受皿がなければ役に立ちません。

松坂大輔氏は日本でも、メジャーリーグでも技量は変わりません。
しかし、お給料は何十倍も違います。
所得格差の行着く先は資産格差になるのは、
どの先進諸国を見ても明らかです。

所得格差は毎年の所得の格差なので逆転可能です。
しかし、資産格差は資産ストックの格差なので、
なかなか急には変えられませんので深刻です。
格差問題は、
実のところ「認識の格差」こそが問題なのだと思います。


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2010年12月4日(土)

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