夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第58回
為替

銀座にいらっしゃるお客様は、金融投資はあまりされませんが、
外国とのお取引から、為替動向を気にされる方が多いです。

昨年は、「いつ頃上昇するのかな?」でしたが、
年が明けると「いったいどのくらい円高が進むのだろう?」
といった心配をされています。

為替は、株のように割安、割高といった指標がありません。
実際に個人投資家で、FXなどで損をされる方は、
「そろそろ上がるだろう」
「そろそろ下げ止るだろう」といった感じで、
株式と同じように逆張り投資をされる方が多いように思えます。

随分前に、日本銀行でお勤めされていた方がある講演で
「為替はプロでも予測が難しい。
それなのに個人投資家がレバレッジをかけて投資しているのは
正気の沙汰とは思えない」
と言っていました。

金融機関のお客様で為替トレーダーの方は、
40代になるとトレーダーから引退される方も多く、
経験だけでなく体力も必要なのだと思います。

わたしは、
香港に拠点を置くヘッジファンド会社でお話を伺う機会があり、
売買タイミングの説明をしてもらったことがあります。
先物市場で運用するマネージド・フューチャーズの多くは、
システムトレードであり、「トレンド・フォロー(順張り)」です。

実際にヘッジファンド会社の方に、
ファンダメンタルズな事を尋ねても、興味がない方がほとんどです。

また、ヘッジファンドはコンピューターが
秒刻みで自動的にトレードしているのかと思っていましたが、
それも違いました。
機関投資家は個人投資家よりも売買手数料が低いとはいえ、
頻繁な売買は手数料がかかりますから、
1つの投資先(例えば指数の先物など)は、
3カ月ぐらいポジションがあるそうです。

わたしは、ドル建の資産も多いので、ファンド価格が上昇しても、
為替が円高になれば、トータルのリターンは低くなってしまいます。
なので、FXはほとんど、ドルのショートポジションです。

今後の勝手な予想ですが、
ドル/ 円は、17カ月移動平均線でみれば、
ドルは依然として下落トレンドです。
米国の債務が拡大しているので、
今年前半は70円台もあり得そうな雰囲気です。
逆に91.5を上回れば、
上昇トレンドになるのではないかと思っています。





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2011年1月18日(火)

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