夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第77回
長期投資

原発事故で東電の株価が下落を続け、
仕手株のような値動きになっています。
電力株は、なくてはならない公共サービスであり、
配当がしっかりしていることから
資産家のお客様も代々保有されている銘柄でした。

長期投資という観点で企業の株式を保有する場合、
多くの方が株価の値上りを期待して銘柄を選び
保有される方が多いですが、
株式投資で長期投資のリターンは、株価の値上りよりも
「配当の再投資」だと思います。
しかし、日本では株価の上昇を伝えるばかりで、
配当の再投資を計算したリターンで説明されることは
非常に少ないです。

「バイ・アンド・ホールド」
(購入した株をずっと保有し続ける投資手法)で
大きな成功を収めている投資家として最も有名なのが、
米バークシャー・ハザウェイ社のウォーレン・バフェット氏と
サウジアラビアの大富豪、アルワリード王子の二人です。

バフェット氏がこれまで投資されてきた企業では、
コカ・コーラ社、ジレット社、アメリカン・エキスプレス社、
ブラウン社などが有名です。
現在も
プロクター・アンド・ギャンブル社(P&G)などがあります。

アルワリード王子は、シティグループ、
ヒューレット・パッカード社、タイム・ワーナー社、
アマゾン・ドットコム社、フォーシーズンズホテル社、
そしてアップル・コンピューター社などが有名です。

銀座で資産家のお客様が保有する株式と通じるのは、
次のようなことです。

1.世界的なブランド力を持つグローバル企業
2.国際的な販路がある、確立した販路がある
3.配当がある

バリュー投資家を多数輩出していることで有名なのは
「バリュー投資の父」ベンジャミン・グレアムが
ビジネススクールで教鞭をとったことで有名な
アメリカのコロンビア大学です。
バフェット氏も同大学の卒業生です。

現在、同大学の教壇に立つマイケル・ヴァンビーマ教授は、
バロンズ誌のインタビューで
優秀なバリュー戦略マネジャーの特徴を
次のように三つ挙げています。

●証券に対する逆張りこそが正しいという確信を持っていること
●確信を持って採用できる情報とできない情報を見極められる能力
●証券が投資対象の価格にくるまで投資せず待つという忍耐力

東電は送電事業を分離する案もでていますが、
現在はインターネットが急速に普及した時のように
時代を変えるカリスマ的な起業家がいません。
この10年時代を変えるような新しい起業家が
日本には現れていないのが残念です。





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2011年4月16日(土)

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