夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第91回
中古不動産購入の注意点

母が亡くなり、四十九日、納骨を済ませ、
母の家の名義変更手続きも終りました。
不動産の登記申請は、住宅ローンが完済していましたが、
根抵当権の解除が済んでおらず、
取引銀行に必要な申請書類を取寄せなくてはなりませんでした。

不動産手続きに関しては、
司法書士に依頼せずに
自分で法務局に出向いて手続きをしました。
この手続きは思っていたよりも簡単で、
登録免許税のみで変更ができました。

預金の相続に関しては、
無駄に使わないためにも不動産にしておこうと思いました。
幾つか、物件を見に行き、購入希望価格を提示しました。
着物と同じで、不動産も高い物件はやっぱり魅力があります。

購入にあたっては、不動産業のお客様にご相談しました。
不動産取引のプロの方は、
坪単価とその推移、管理、修繕積立費用の確認など、
わたしがまったく気付かない点を話合っていて興味深かったです。

わたしは、お客様に
「中古不動産取引については、
直感とか気に入った物件とかで取引をするのではなく、
慎重に取引をしなくてはならない。
とくに手付に関してはそれまでに徹底的に調べなくてはならない」
と云われました。

この理由は、「中古不動産取引に関しては、
必ずしも持主の本人が売却手続きをしているのかわからない」
というのです。
これまでも銀座のお客様でも
不動産取引で多額のお金をだまし取られてしまった
という話を聞いたことがあります。

日本だけでなく香港でも手付けを支払った後に
売主が忽然と消えてしまった・・
などという話も聞きます。
ポケットに航空券を忍ばせて現場に来る悪い人もいるそうです。

わたしが、お客様に
「不動産バブルで銀座から消えてしまったお客様もいますが、
XX さんが、現在でも仕事が順調なのは、
何が違ったのですか?」と尋ねると

「うまくいかない時でも、
立直れる資金を残しておいたことだろう。
消えてしまった人達は、最後は廻りの人にも
お金を借りて資金繰りをしていた。
相撲でいえば、徳俵まで追いつめられても、
うっちゃりができる体力を残しておくのと同じで、
仕事の場合は、立直れる資金が最後にあるかどうかだ」

その話を聞いて、
ギリギリの資金で不動産を購入するのをやめようと思いました。
日本も経常赤字国に転落する前に、
改革をしなければならないのかもしれません。


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2011年6月21日(火)

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