夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第94回
2010 ワイン

7月になり、2010年産のボルドーワインの
リリース価格が発表されてきました。
総じて 2009年産よりも高いリリース価格です。

2010年産のワインの評価は、
著名ワイン評論家のロバート・パーカー氏は、
「2005年、2009年、2010年は
自身のキャリアの中でも3本指に入る」と好評価です。
Fine Rare のデービス氏は、
2010年のヴィンテージを2009年とは「二卵性双生児」と評し、
異なる出来栄えということなのでしょう。

ボルドーワインは、
アジア勢のワイン嗜好の高まりで価格が急騰しており、
香港のワインオークションの落札価格は
ロンドンに続きニューヨークも抜いています。

ワインの電子取引所Liv-ex のファイン・ワイン50指数
(高級ワイン)は、2010年に57%の上昇、
金価格の35%、原油の20%、FTSE100指数の11%を超えています。

5月の香港であったワインオークションでは、
現存本数がわずかである、1863年産のシャトー・ラトゥールは、
4万8730ユーロ(約550万円)で落札されております。
香港では酒税が撤廃されており、
人民元が米ドルや英ポンドに対して上昇していることことから、
インフレに対応できる投資先として
ワイン需要を支える一因になっています。

2009年産より、第1級シャトーのリリース価格は上昇し、
1本20万円近い価格で取引されています。
こうした中、ワイン愛好家は、セカンドワインに注目し、
ポンテ・カネ、ランシュ・バージュ、カリュアド・ラフィット、
ラス・カーズ、モンローズなどに資金が集っています。

高級ワインが高値で推移していく背景に
中国のバブル崩壊を懸念する人も多いのですが、
日本のモノサシで考えることができません。
高級ワインは飲み頃を迎えるのに20年ぐらいかかるのですが、
中国人は早飲みのため供給はどんどん減ってきています。

友人の元クラブのママも昨年子供を無事出産し、
学資保険代わりに数ケース、2010年産のワインをオーダーして
香港のセラーに預ける手配を頼まれました。

わたしも昨年お店をオープンし、
ようやく1年を迎えられたこともあり、
2010年産のプリムールをオーダーしました。
周年毎にお客様やスタッフとオープンの時を思いだしながら
飲んでみたいと思う。

ワインのように自分も年を重ねるごとに熟成していきたいものです。


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2011年7月9日(土)

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