夜の銀座をご存知?・浅川夏樹

酔ったふりして本当のことを

第97
ドル安

最近、お客様が溜息まじりに
「この円高で嫌になっちゃうよ・・」とつぶやかれます。
投資家の方からは、円高警戒感から外貨建てファンドや
日本株への投資のお問い合せを多くいただきます。

米国が債務拡大しており、ドルを刷っている状況下で円高、
ドル安トレンドですが、
ドルと逆相関の動きがあるのは金(ゴールド)です。

金ETF最大手の SPDR Gold Shares(GLD)は、
直近1年で+33.59%です。
既に海外では2倍のレバレッジで運用するETFもあり、
PowerShares DB Gold Double Long ETN(DGP)は、
直近1年で +71.2%のパフォーマンスです。

金価格がこのまま高止りするのであれば、
産金企業株式も魅力的に思えます。
産金企業株式で定評があるミューチュアルファンド
BlackRock World Gold は、直近1年 +28.1%、
産金企業の小型株に投資するETF
Market Vectors Junior Gold Miners(GDXJ)は
直近1年で +58.46% のパフォーマンスです。

他にもドル安であれば、
米グローバル企業にとっては追風ですから、
米国の大型株に投資するETF
Ishares Morningstr Large Growth(JKE)は直近1年で+26.77%、
配当利回りに注目した設計のETF WisdomTree Large Cap Valueは、
直近1年で +26.23%です。

ドル安でもリターンを得る投資先はまだまだあります。

他にも対ドルで上昇した通貨である
豪ドル建てで金価格に連動する先物ヘッジファンドも
昨年は+32.63%のパフォーマンスですが、
通貨の上昇も狙えるファンドがあります。

わたしは、5月の連休中に大半の株式を売却し、
通貨を分散させていますが、
先進国の量的緩和策は、新興国に資金が流入しており、
株式、債券だけでなく現地通貨で運用する
ローカル・カレンシー・ファンドにも人気が集っています。

PIMCO Developing Local Markets Fund は、
直近1年 +14.53%でYiled(利回り)は3.03%です。

アジアにおいては、シンガポールは世界の富裕層の資金と
人の流入があり、経済は好調です。
シンガポールドルは複数の外貨に連動した
レートの通貨バスケット制を採用しています。
シンガポールは、政策金利はなく、
外国為替を金融政策の手段として用いており、
保有している通貨です。

円高の局面の時に円安の心配をするのであれば、
毎月外貨建てでファンドを積立しておくのもいいかもしれません。

海外で働く運用アドバイザーは、
「日本人はとにかく心配症で、せっかちだ」とよく言います。
わたしもせっかちで損をしたことが数多くあります。

お金持がなぜお金持かといえば、
「現金を持っている」「待つことができる」からだと思います。

著名な投資家、ジョージ・ソロス氏のヘッジファンドは
75%がキャッシュ(現金)の形で保有しています。
米アップルも760億ドルをキャッシュで保有しています。
不確定な時は、現金で資金を保有しておくことの優位性を
改めて確認する出来事かもしれません。


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2011年7月26日(火)

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