第43回
女友達を持ちましょう

２、３年前、ある中年男性の電話攻撃にあい、
何ヶ月も電話に出られなかったことがあります。
その方は定年まであと３、４年という年齢になって
妻に熟年離婚されそうになっていたのです。

だれでもいいから女性に相談したかったらしいのです。
その方の友人の話によると
数人の友人の家に毎晩電話をかけて自分の窮状を訴えていたとか。

しかし、その方とは仕事で何回かご一緒させていただいただけで
友人でも何でもないのです。
「いったい、この人は
困ったときに話を聞いてくれる女友達の一人くらい、
いないのだろうか？」
と思いましたが、考え直しました。

そもそも、長年の女友達がいるような気の利いた男は
ハナから妻に熟年離婚されたりしないのです。
男性のみなさんには女友達をお持ちになることをお勧めします。
熟年離婚に備えるためではありません。（笑）

恋愛ということではなく
１年に２、３度でも会ってご飯を食べる女友達
（ただし、ある程度以上のレベルで仕事をしている女性に限ります）
が２、３人いるなら、
あなたは男性としてかなりいい線いっています。
妻に熟年離婚されるとか、年頃の自分の娘に相手にされない、
ということはないでしょう。

働く女は仕事だけでも十分忙しいのに、
友達と遊びに行ったり、お稽古事に行ったり、お芝居に行ったり、
とやることが山ほどあります。
どうでもいい男を相手にしている暇はないのです。

そんな忙しい生活の中で
女性が恋愛相手でもない男性とご飯を食べようという気になる、
というのは男性に「何か」がなければなりません。
最初はその男性が仕事をくれるから、とか、
仕事に役立つ人を紹介してくれるからというのでもいいと思います。

しかし、それだけだと
「仕事の切れ目が縁の切れ目」になってしまいます。
やはり、長い友情を続けようとするなら
男性に人間としての魅力がなければならないのです。
そして、そんな魅力ある男性なら妻に愛され、
子供にも尊敬されているに違いありません。