10才若く見られたかったら・TOMOKO

今日からはじめる、アンチエイジング生活

第53回
思い出のタクシー・ドライバーズ

世界各地を観光していると
一番話をする機会が多いのはタクシーの運転手さんでしょう。

ロンドン名物箱型タクシーに乗ったときは
年配の運転手さんに「どこへ行くの?」と尋ねられ、
行き先を答えたら、
「そんなに遠くまで行くなんて休暇が台無しになってしまうよ。」
と説教され旅行の予定を変更しました。

ニューヨークでもドライバーに
「どんな所に行ったの?」と訊かれて
「サックス・フィフス・アベニューと・・」
とデパートの名前を列挙したら、
「せっかくニューヨークに来たんだからデパートじゃなくて、
ここにしかない所に行かなくちゃ。
『アメリカ自然誌博物館』に行ってごらん。」と説教され、
行ってみたらすばらしい博物館でした。

オーストラリアに行ったときは運転手さんが、
「オーストラリアの離婚事情」について熱弁を振るっていました。
オーストラリアは離婚女性の天国で、
男は子供の養育費を払わないと給料を差し押さえられるので
苦しい生活を強いられるとか。

ハワイでは、韓国人移民の運転手さんが
「ハワイ州の教育レベルの低さ」について大いに語っていました。
1人息子をレベルの高い私立学校に行かせるために
夫婦で共稼ぎをしなければならないのだそうです。

忘れられないのはアメリカで出会った
元カンボジア難民の運転手さんです。
飛行機が遅れてしまい深夜に空港に到着したので、
身の安全のために遠距離でしたがタクシーに乗ったのです。

タクシーが目的地に着いてお金を払った後、
彼は後ろを向き、私をじっと見つめて妹に言うように、
こう諭したのです。
「いいかい、これからはどんなに遅くなっても
タクシーに乗らずにバスに乗るんだよ。
タクシーにお金を使ったりしちゃいけないよ。
お金はとっても大切なものなんだ。」

その頃の私は若くて安月給でしたが
決して貧乏ではありませんでした。
しかし、ジーパン、Tシャツで大学の寮に泊まっていたので
貧乏留学生だと思われたのでしょう。
彼の優しさは今でも心に残ります。


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2008年1月17日(木)

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