10才若く見られたかったら・TOMOKO

今日からはじめる、アンチエイジング生活

第65回
ローカルに偉い人

初めて成毛眞氏のことを知ったのはビジネス誌の特集でした。
転職して年収が上がったらどうするか、という記事の中で氏が
「アップした年収分はすべて本を買うことに使い、
引きこもって読書しろ。」
と言っているのを読んで、
「面白いこと言うなぁ。日本にもこんなすごい人がいるんだ。」
と思ったのでした。

その頃は、
成毛氏が35歳で日本マイクロソフトの社長になったとか、
ビジネス界きっての読書家であるとか、
いくつかの大企業の社外取締役をしている、
などということは全然知らなかったのです。

氏が書いた『本は10冊同時に読め』(三笠書房)を読みました。
(この本の副題がすごい!
「本を読まない人はサルである」というのです!)
成毛氏は本の中で人生を楽しむためにも、
どんな人とでも対等に話せるための教養を身につけるためにも
読書せよ、と説いています。

日経CNBCを見ていると、
ベンチャーから大企業までのいろいろな社長が登場しますが、
その話は「わが社の通期営業見通しは・・」的
「IRフェアー系」
あるいは、「小さな会社をここまでにした」的
「苦労話系」かのどちらかです。

こちらが「ほう!」と感心するような
独自の哲学なり未来へのビジョンを語る人など
めったに見たことがありません。
読書によって
幅広い視野なり教養なりを身につけているようには見えないのです。

私の友人は金融翻訳のプロですが、
あるとき欧米の大企業のCEOが引退する、
という英文記事を翻訳したそうです。
その中で、CEOはシェイクスピアの
『ジュリアス・シーザー』を引用して引退の理由を述べたのです。
友人は図書館へ行って引用された部分の訳文を探し出したそうです。

さすがに、あちらの偉い方は教養があります。
英語も話せず、シェイクスピアの一つも読んでいなければ、
お金や地位があっても、
日本国内で「ローカルに偉い人」になれるだけです。
どうせなるなら、
「グローバルに偉い人」をめざしていただきたいものです。


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2008年2月14日(木)

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