10才若く見られたかったら・TOMOKO

今日からはじめる、アンチエイジング生活

第67回
ア・ヴィジョナリィ・リーダー

最近のアメリカ・ビジネス界の流行語は
visionaryという言葉です。
形容詞として使われて、
企業のCEOのことをa visionary leaderと呼んだり、
有望企業のことをa visionary companyと言ったりします。

名詞としても使われます。
アル・ゴア元副大統領が
『不都合な真実』でノーベル賞をとりましたが
彼が環境問題に興味を持つようになったのは
大学時代の恩師の影響だそうです。
地球温暖化が問題になる何十年も前から
環境問題に取り組んでいたこの教授のことを
CNNでは a visionaryと呼んでいました。

日本語の辞書を見ると
visionaryは「先見の明がある(人)」などと出ています。
英語の辞書では
「未来について想像力に富む独創的なアイデアを持った(人)」
(オックスフォード英語辞典)となっていますが
この意味が最も近いでしょう。
ビジネス誌では「ア・ヴィジョナリィ・カンパニー」と
そのまま使っているようです。

どうもvisionaryというのは
旧約聖書からきているような気がします。
以前キリスト教の偉い方のお手伝いで
キリスト教の本を翻訳したことがあります。
その中に
「預言者とは何よりもまず、幻(vision)を見る者であった」
という一節がありました。

「予言者」ではありません。
旧約聖書の「預言者」というのは
「神様の言葉を預かってみんなに伝える人」のことです。
そして、神がどんな方法でお言葉を述べるかというと
預言者にvision(幻)を見せるのです。
新共同訳聖書によると
「幻(まぼろし):神の霊感を受けた人に示される異象」とあります。

つまり、
「あるべき社会の未来の姿を
生き生きと映像として見ることができ、
しかも他の人にそれを伝えることができる」人が
「ヴィジョナリィ」ですから、
とても「先見の明がある」などという生易しいものではありません。
今の日本に一番必要なのは
ヴィジョナリィ・リーダーなのかもしれません。


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2008年2月19日(火)

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