10才若く見られたかったら・TOMOKO

今日からはじめる、アンチエイジング生活

第94回
トマトと拳銃

先日「こんな食生活をしていると下流になる」
という話を書きましたが、
いつだったかCNNで
シカゴの主に黒人が居住する貧困地域では
生のトマトを手に入れるより、拳銃を手に入れるほうがやさしい、
という話をやっていました。

何かのたとえ話なのか、と思って聞いていましたが
事実なのです。
その地域に住む黒人女性が
喘息になった息子に野菜を食べさせようとしたのですが
近所には日本のコンビニのようなものがあるばかりで
スーパーがなく、
野菜を買うことができないのです。

「このあたりじゃ数十ドルも出せば
ガン(拳銃)なんてすぐ手に入るのに
生のトマトを手に入れることはできないのよ。」
と、その女性は語っていました。
しかたなく彼女は自宅の庭で家庭菜園を始めたのです。

なぜスーパーがその地域に進出しないかというと
売れないからなのだそうです。
貧困地域の住人は野菜や肉を買って料理などしないのです。

昔、シルベルタ・スタローン主演の
『オーバー・ザ・トップ』という映画がありました。
無学な大型トラック運転手の父親が
ガンで余命幾ばくもない別れた妻に頼まれて
息子を妻の病院に連れていくことになります。
赤ん坊のとき別れた息子は陸軍幼年学校で学ぶエリートです。

途中で入った食堂で父親が選んだのは
大きなハンバーガーに山盛りのフライドポテト、
息子は鶏のささみに野菜サラダ。
息子は父親の食事を見て
「ハンバーガーとフライドポテトで○キロカロリー。
カロリーが高すぎる。
ビタミン・ミネラルが不足している。」
と批評します。
このエピソードは親子といえども
二人の生きている世界・属している階級が
別のものであることを鮮やかに示しています。

学歴が高く収入も多いエリートは
無精白粉で作ったパンと
オーガニック食品を食べてジョギングに励み、
貧しい人たちは運動もせずテレビを見ながら
真っ白いパンとピザやハンバーガーを食べるという
アメリカの二極化は
間違いなく日本でも進行中なのです。


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2008年4月22日(火)

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