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第10回
少林寺武術の修行(5)
少林寺武術のいろいろ
少林寺およびその周辺は、
現代化が進んでずいぶん変化しました。
私の修行時代には今のように周辺に武術学校もなく、
少林寺は達磨大師創立の禅の祖庭、
少林寺武術の発祥の寺として重んじられていました。
現代の少林寺は本山の外に
何十校もの武術学校があり、
ほとんどが少林武術学校(院)という名前をつけています。
本山があまりにも有名なため、
周辺の学校は少林寺の名を借りて
生徒募集をしているのです。
武術学校の生徒数は少ないところで何百人、
多いところでは1万人いて、
世界で唯一の最大の武術団地といわれます。
テレビ番組の「筋肉番付」で
ケイン・コスギさんが修行したのも武術学校です。
このように武術学校の卒業者は
本山で修行した人より数が多いため、
中国で少林寺を名乗る人も
ほとんど武術学校の卒業者です。
一般の人は、どの人が少林寺本山で修行したお坊さんか、
あるいは外の武術学校の生徒なのか、
見分けがつかないようです。
日本でも、各地で少林寺の名を揚げている気功や
武術の指導者がいますが、
その人たちも周辺の武術学校で学んだ人であったり、
あるいはまったく少林寺とは関係のない人もいます。
また、日本の武術の中で有名な少林寺拳法は、
宗道臣先生が過去に少林寺で学んだものと
日本の武道を結びつけ、
独自の拳法として確立されたものです。
したがって私が学んだ「少林寺武術」と、
日本の少林寺拳法とはまったく別のものです。
そのほかの少林寺を名乗る人は少林寺と多少関係があり、
いろいろな知識をお持ちかもしれませんが、
私と同様に本山で修行を積んだのではないと思います。
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