第75回
突然の訪れ・・・

11月21日には高円宮殿下が、
そして同月23日には京都で行われた福知山マラソンで、
2名の方が亡くなりました。
いわゆる“突然死”。
スポーツ活動中の突然死は
まだ解明されていない部分も多いということですが、
今回は中高年の方を中心に、
わかってきていることをご紹介しましょう。

今年に入ってから亡くなった計5名のうち
4人が心筋梗塞であったといわれています。
福知山マラソンに出場されていたうちの1人の方は
マラソン暦20年。
週に1〜2回はかかさず走り、
休日に家でゴロゴロする事がなかった程、
活動的だったそうです。

まず特徴として、
自分の体力に妙に自身を持っている人に多く発生。
そして普段、胸が痛くなっていても
それを“痛さ”と捕らえるのではなく
“息の苦しさ”という受けとめ方をしてしまう。
これはからだとの会話がされていない状態といえますね。
まさに過信は禁物。

心臓の状態を言葉にすると、
難しい言葉ですが“虚血性心疾患”
といわれるものが圧倒的に多くなっています。
どのような状態かというと、
心臓の筋肉にある血管の内側がせまくなってくることで、
血液が流れにくくなり、酸素がはこばれなくなって、
酸素の需要と供給にアンバランスが生じる状態をいいます。

種目別ではつい「走るスポーツでなければ大丈夫!」
と考えがちですが、いえいえゴルフや水泳でも起こりえます!
つまり、運動の度合いがハードじゃないから
起こらないという事は無いのですね。
この部分をどうぞお忘れなく。


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