第81回
いい薬? それは運動

「安静が一番」
からだの具合が良くない時は誰もがそう口にしますよね。
けれどそれもタイミングと状況を
うまい具合に見分けていく事によって
安静が良い時と、
むしろ積極的にからだを動かした方が
良し!とされる場合とに
分けられてきます。

これまで紹介してきた心筋梗塞。
病気の解明がされたのは20世紀に入ってからの事でした。
当初は6〜8週間の絶対安静が
お約束事項とされてきていましたが、
いろいろな研究によって
それが必ずしも有効であるとは限らないことが
1940年代に明らかになってきました。
そして1952年に“安静からの脱却”が
効果を証明する事になり、
運動療法が注目されるようになったのです。

人は誰しも自分の足で立って歩きたいし、
早く社会に戻っていきたいと願うものですよね。
そんな想いにつける薬、
それは“運動&体力”。

運動して体力をつけていけば(おけば)、
早く退院することが可能になるし、
早く以前の生活と同じサイクルに戻る
一番の近道になります。
からだが思い通りに動かせるようになると
気持ちも元気になって、
まさに活力がジワジワ〜と
みなぎってくるのがわかります。
“体力をつけて、日々に彩りを与え続けたい”
そんなからだを今から準備しておくのも
悪くないと思います。


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