第119回
骨盤を知ろう

一口に“骨盤”と言ってもその構造はとても複雑です。
腸骨、仙椎、尾骨、坐骨、恥骨で構成されていて、
これらが関節で結びつき合い、
一つの骨のかたまりになっています。
からだの60%強の重みを支えているまさにからだの要。
“腹に力”と言われる“丹田”もここにありますから、
重要度についてはもう言わずもがな、ですね。

要であるがゆえに、
見た目では派手なアクションはしませんが、
呼吸や身体活動、またからだの周期にそって
わずかな動きを繰り返し、からだの調整をはかっています。
このわずかな動きが何らかの理由でガチガチになり、
制限されてしまうとゆがみやひずみにつながって、
不定愁訴や病気となって現れてきます。

先にあげた腸骨は
ちょうどオヘソのラインでゾウの耳のように
左右にグーッとひろがっています。
形には男女差があって、
男性は縦に長くがっちりしています。
女性は妊娠・出産がしやすいように横ひろがり。
女性のお尻が大きいのは
このような役割があってこそなのですね。

骨盤の特質も男女ではまったく逆です。
男性は緊張型。
素早い動きや瞬発力を出すのに向いています。
その分ゆるむのに時間がかかるので、
いかに早くゆるみを得るかがポイントになってきます。
女性は弛緩型。
ゆるませることで閉まる動きが生きてきて、
それが次のゆるみにつながっていきます。
これがどこかでとどこおりゆるみきらないままだと、
心までもゆるむ事を忘れてついカリカリしたり、
物事を後ろ向きにとらえた考え方をしたりと
メンタル面にも影響を与えてきます。

閉まる為には充分ゆるめ、開く為にはしっかりしめる。
このバランスがからだのすべてつながっているようです。
明日は骨盤の動きをもう少しほりさげていきます!


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