第199回
スタートの時

私がエアロビクスの養成学校の門をたたいたのは
28歳の時でした。
その間は会社勤めをしながら
フィットネスクラブに通う、
いわゆる“メンバーさん”という立場でしたから
今とは正反対です。
ずーっと抱き続けていた「いつか指導者に!」という思いは、
環境が変わった事がきっかけとなって
実行にうつせる機会に恵まれました。

けれど不安はありましたネ。
持病で抱えている腰痛、膝痛。
そしてスタートが遅すぎたのではないかという
年齢に対する思い込み。
自分の世界を自分で勝手に小さくしてしまっていたのです。
でも今やらなければもうやれないと思ったし、
大勢を対象にして行うインストラクターは
指導者としての経験には必須である事は
わかりすぎるほどにわかっていました。

同期は14名。そして同い年が私を含めて3人もいて
スタート前の不安は一気に吹き飛びました。
基礎科と応用科にわかれていて
始まる前は「基礎科だけでいいかなぁ」
という甘い考えでいましたがそれを打ち壊してくれたのは
同期の皆であり、育ててくれた先生でした。
養成に足を運ぶたびに
「この先生から教わったことを
世の中に広めていかなくてはいけない」
という使命感がドンドンふくらんでくるくらい
アメとムチの使い分けが本当にミゴトな先生で、
もう前進あるのみ!の一年間を過ごしました。

ここでの経験はアマチュアとプロの
体力の違い、動きの正確・きれいさの違い、
そしてたとえ1人対大勢でも「私はあなたを見ている」のだと
全員の人に感じてもらえる熱いハートのようなもの、
情報を発信するだけではなく参加してくれた人達と
表情で会話をするコミュニケーションの大切さを
教えてくれました。

エアロビクスはダンスやバレエに比べると
芸術の域ははっきり言って低い、
人によっては無し!と言われるかもしれません。
でもだからこそどんな人でも気軽に始められるという
とっつきやすさがありますし、
生活習慣病予防の為に取り入れている病院も
増えてきているのですよ。
妊婦の方だって、子宮が10歳若返ると言われているくらい
効果は絶大なのです。

さて明日はストレッチ嫌いだった私がストレッチ中心の
“まるごと・からだ教室”を開くに至った経緯は何か、
そして私のからだに起こった変化とは・・・。


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