インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第5回
新たなビジネスを考えてくれる

最近当社のパートナーにしたインド人がいるのですが、
その人も他のインド人と同様、
金儲けのチャンスを常に考えています。
それで、私にも新しいビジネスの提案がよくあります。

まぁ冷静に考えて、そのうちの7-8割は、
「それはどうかなぁ」というのだったり、
「初期投資が大きすぎるだろ」というので難しいものですが。

インド人はインド人同士の横の連帯が強く、
そこからビジネスにつなげることも上手です。
起業家が多いのもわかります。

以前インド起業家団体T.i.Eの創設者の方の
話を聞く機会がありました。
その方も、人とのつながりを
ビジネスにつなげる可能性を語っていました。

特にインド人と言うのは本当にいろいろな人がいますので、
いろいろな違う考え方に出会えるのでしょうね。

私も、ブレーンストーミングにもなるし、
新しい可能性を考えるのは
楽しいのでまじめな対応を心がけています。

ただ、これまで真剣に吟味する以前に、
頭の中で却下してきたものも多くあります。

しかし、新たなビジネス・モデルや新たな発想のためには、
一見今の自分には不必要な考えでも、無視することなく、
考えて実践していくことが大事ですね。

今後インド人との協業の中で
こうした提案を聞く機会が増えるであろう日本企業側としては、
組織上の縦割りの制約で、
自分の業務と関係のない提案は即座に却下しがちです。

しかし違う分野の情報も入れることで、頭を柔軟にし、
新たな発想が出やすいものです。
今後こうした横断的な情報を受け入れやすいような、
組織変更も考えていく必要があるでしょう。

また、インド人の提案をいつも却下してばかりでは、
もう提案もしてくれなくなるでしょうし...。

このように、いろいろ考えてくれるインド人が多いことを
日本人も利用すべきでしょうし、日本人同士も
もう少し上手に連帯していくことを考えるべきでしょう。


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2011年9月13日(火)

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