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         第17回 
        あやまらないインド人とうまく付き合うには 
        インド人は、議論においては基本的にあやまらず、 
          自分の正当性を主張します。 
          この点日本人は、親や先生から「言い訳はするな!」 
          と教えられて育ってきてますので、 
          インド人の言い訳を聞くと、 
        正直ムカッとします。 
        しかし、インド人と長く付き合っていると、 
          それは「お約束」のようなもので、 
          言い訳はあるという前提で、 
          冷静に対応できるようになっていきます。 
        何か問題が起きてそのことを指摘した場合、 
          インド人側から"I'm sorry."という言葉がでなくても、 
          けっして怒ってはいけません。 
          言い訳があっても怒りは我慢して、 
          問題点の指摘はし続けることです。 
          ただしこの時、同時に信頼の気持ちも伝える事が大事です。 
        こうした行動を繰り返していくと、 
          だいたい1、2年もすると 
        "
          I'm sorry"も言ってくれるようになります。 
          それが聞けたら、お互いの信頼関係はかなり築けた 
          といっていいでしょう。 
        しかし付き合って間もない頃は、 
          あやまらないインド人に対して、 
          こちらもあやまらずに主張するというスタンスで良いでしょう。 
          あやまると、こちらが非を認めたということで、 
          より強気な態度で来るようになりますから。 
        ただし、インド人の中でも、 
          こちらに問題があればすぐにそれを認めた方が 
          良い結果になる場合もあります。 
          それは、こちらの紳士的な態度が、インド人から見て、 
          普段の交渉とは違う、 
          こちらは正直で紳士的な人間であることを 
          感じてくれる人もいるからです。 
        それを見分けるには、普段の業務の中で、 
          些細なことだがこちらに非があることがあれば、 
          あやまってみて下さい。 
          そしてあやまった直後に、 
          小さなお願い(ちょっとした仕様追加や値引き要求等)を 
          してみてください。 
          その時に素直に受け入れてくれれば、その人は、正直で、 
          真摯な対応をした方がより信頼感が築ける相手だ、 
          ということがわかります。 
        でも、あやまって効果のある相手でも、 
          いつもあやまるばかりでは、 
          こちらの業務遂行能力を疑われますから、 
          それはやめてください。 
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