インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第30回
人脈を最大限に使うのがインド人です

インド人の仕事の仕方を一言で言うなら、
人脈を最大限に使うということです。

数年前に聞いた、インド人起業家組織TiEの創業者である
カンワル・レキ氏の講演でも、彼は起業成功の秘訣を聞かれ、
「アイデア自体は価値はない。
アイデアが人を集めることができるなら、それが価値である。」
と言っていました。

インド人はお金儲けに熱心ですが、
彼らはできるかどうか聞かれた仕事には、
基本的に「できる」と言います。
それは、彼らには人脈を活かして大抵のことはできる
という自信があるからです。
つまりできるかどうか聞かれた仕事については、
できそうな人を自分の知り合いからピックアップして、
彼らはやり遂げようとするのです。
そうすることで仕事は受注できるし、
その人脈もさらに強固になっていくのです。

先日、全然知らないインド人社長から
メールでコンタクトがありました。
彼は、当社がインドの別の業者から購入しているものを
製造販売しています。
以前知り合いのインド人に聞いて、
その品物を扱ってる会社を探したことがあるので、
そのルートから当社のことを知ったのでしょう。

インドでこのパターンは多いんです。
インドでは、知り合いのインド人のネットワークのつながりで、
新たな業者から連絡をもらうことで、
自然に人脈が広がっていくのです。

そういう意味でも、多くのインド人と
コミュ二ケーションを持っておくことは、
口コミで情報を得られることになりますので、大事です。
上記の彼も、Google Talkの友達リストに
さっそく入れておきました。

また、昨年には、
知り合いの知り合いのインドのアパレル企業が
日本で不良品を出してしまい、
当社に引き取りを頼まれたことがありました。
今ではその縁で、
そのインド企業の日本での事業を手伝っています。

この「知り合いの知り合い」や
「友達の友達」でネットワークを広げていくのがインドなのです。


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2011年12月8日(木)

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