第45回
人脈自体をお金に換える人
インド人はネットワークを使って仕事することから、
人脈の多い人は特に評価されます。
ビジネスにおいては、自分が価値の高い人間とみなされることは、
交渉などいろいろな場面で仕事をし易くするので大事なことです。
従って、皆自分の人脈の多さを、懸命にアピールします。
私にも、よくこういう会社の社長を知っているとか、
政府関係者を知っているという売り込みがあります。
ただこういう売り込みの場合は、
言うほどには役にないことの方が多いです。
以前会ったインド人も、営業相手の我々に、
自分の人脈を必要以上に強調してアピールしてきました。
例によって、政府、大企業や有名人の名前を出して、
人脈をアピールしてきます。
私は、日本人相手には
こうした言動はうさんくささを与えて逆効果だと、
自分のインド人パートナーには言ってあります。
ただ人脈が大事なことは事実で、
私もインド人との交渉を有利にするため、
人脈についてはより大事にするようになりました。
インドにおけるビジネスでは、
人脈の活用は必須と言って良いほど役に立つものです。
インドビジネスでパートナーを選ぶ際にも、
人脈の多い人、人脈をすぐに築ける人を重視すべきです。
このように人脈がものを言うインドですから、
自分のネットワークを売りに、
個人でビジネスマッチングを生業といている人にも
会ったことがあります。
その人は、膨大で良質な人脈を持ち、
売り手と買い手を結び付け、成功報酬を得ます。
聞いたら、その仕事は結構な収入になるようです。
もちろん自分の持つネットワークをお金に換えるには、
ネットワークの質と量以外にも、
その人の信用、技術力、人を見る目など
多様な能力が求められるようです。
こういうことを個人でやってる人は、
日本では少ないんじゃないでしょうか。
しかし、これからは世界を舞台に、
こういったことができる人も求められるんじゃないでしょうか。
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