インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第51回
営業マンの地位が高いインド

当社では、日本企業のインド調達のサポートに加えて、
”インド企業”の日本での調達サポートもやっています。
それで、インド企業の営業マンと
日本企業の営業マンの両方に接する機会があります。

そこで感じる違いは、インド企業の営業マンは、
会社からのプレッシャーなどもあり、
必死に売ろうとしますが、
日本企業の場合はそれに比べると淡々とした感じを受けます。

これは日本人は強烈な売り込みというものを嫌がる人が多い
ということも関係しているのでしょう。

しかしこの違いは、
やはりハングリーさの違いが大きいでしょう。
また営業マンの年齢もインド企業の方が概して若い気がします。
インド企業の若い営業マンの場合は、ひとつでも多く売って、
自分の給与を上げるとともに、
昇進へのモチベーションが
日本企業の営業マンより高いこともあるでしょう。

もうひとつ言える事は、インド企業を見ていると、
売る人(=顧客を連れてくる人)の社内での地位が
日本企業に比べて圧倒的に高いような気もします。

日本も、これから海外の国の企業と
営業マンが最前線で戦っていかなければなりません。
営業マンには、もっとモチベーションを高めるようなしくみを
考えるべきと思います。

インドで営業マンの地位が高い要因として
もうひとつ言えることは、インドがネットワーク社会で、
ソリューションを見つけ出すことは
容易な社会であることも関係しているでしょう。

インド人はいろいろな問題に対して、
自分のネットワークの中から
解決できるスキルを持った人をピックアップし、
彼らの力を借りて問題を解決していきます。
そんなソリューションを導き出すことが
比較的得意な社会なだけに、
問題を見つけて来れる人というのが
大変重宝される環境にあるのです。

これから、インド企業と
大きく協業していかなければいけない日本企業、
日本人にとって、
この問題開拓能力は
ぜひ身に付けていきたいスキルの1つです。


←前回記事へ

2012年2月21日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ