インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第55回
仕事の依頼後の代金支払い時期考察

先週末、ほぼ終わった仕事について、
その仕事をしてもらったインド人パートナーと
報酬の支払い時期について打ち合わせをしました。

支払い時期は、あらかじめ決めてはいますが、
検収、すなわち仕事の成果に応じて微調整があるからです。

インド企業との取引では、特にお金の支払いはきちんと行い、
お互いの信頼関係を醸成するようにしましょう。

契約金額の支払い時期について、インドの場合、
着手金を支払うのが一般的です。
これはインドの場合、
約束通りお金を支払わない業者も多いことから、
未払いのリスク低減のための要求です。

ただ当社の場合、金額が小さい場合では、
日本と同じように業務完了後に一括して支払うようにしています。
これについては、初めての委託先と組む場合は、
普通少額な仕事から始めると思いますので、
その場合は前払いはしなくていいでしょう。
そこで文句を言うような相手とは、取引は始めません。

最初に上記のような取り決めで仕事を始めると、
支払いに関して後々までこちらが主導権を取れます。
ですので、初めての人や会社と取引を始める場合は、
こちらが有利な条件で始めなければなりません。

一方、どうしてもそのインド人でないといけない場合や
金額が大きい場合、仕事の期間が長い場合は、
着手金は支払ったほうが良いでしょう。
あるいは金額ではこちらの意見を通して、
支払い時期で融通を利かせてあげる事もできます。

また、その仕事のために人を雇う必要がある場合などでは、
こちらも考慮してあげなければいけません。

以前は、海外への送金手終了が高いために、
分割して支払うのは手数料がもったいない
ということもありました。
しかし、最近では楽天銀行など
送金手数料の安いサービスもでてきていますから、
この点ではかなり自由度をもてるようになりました。

またこちらがインド企業から受注する場合は、
前金等の要求はしても構いません。





←前回記事へ

2012年3月6日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ