インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第59回
お互いの相性が大事です

最近日本企業の進出急増のニュースは、
インドのメディアでもよく取り上げられています。
ですので、日本企業から協業を持ちかけられたインド企業は、
日本企業のやる気や将来性を感じて、
好意的かつ積極的に対応してくれます。

日本企業はこの点で、スタートラインで有利なのです。
しかし、その取引関係をより成功させるためには、
インド企業をよりやる気にさせなければなりません。
それを決める上で大事なのは、
日印双方の企業の経営者や担当者同士の相性です。

もちろん相性が良くなくても、取引自体は成立します。
しかし、その場合は純粋な金儲けだけの関係で、
大きな成功とはなりません。
同じ取引であっても、お互いが相手のことをよく知り、
親しくなると、その後のスムーズさが全然違ってくるのです。
特にネットワーク社会に生きてきたインド人との仕事では、
この点は特に大事です。
つまり、人間関係で得られるサービスに大きな価値があるのです。

このモチベーションという観点では、
日本側にも言えます。

古くからコミュニケーションを密に取り、
付き合いを大事にして、顧客を広げてきた経営者にとって、
インド人との付き合いは勝手が違います。

つまり、その日本人にとっての強みである
コミュニケーションが、
言葉が通じないインド人との間では力が発揮されないからです。
そのせいで、
インドビジネスに対するモチベーションが高まらないのです。

特に日本で友達や人脈が多く、
日本でうまくいってる女性経営者に、
このような例が多くあるように感じられます。

このような場合は、早い段階で日本かインドで、
お互いが顔を合わせるようにすべきでしょう。

一度相手の顔を見て話し、相手への理解が進んたら、
もともとコミュ二ケーション力はある人ですから、
英語は通じなくてもお互いに分かり合えます。
その結果、その後の仕事が良い方に全然違ってくるのです。


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2012年3月20日(火)

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