インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第60回
人の役に立てる人間になる

インドはネットワーク社会です。
例えば、印僑という在外インド人は世界中に2,000万人もいますが、
インド人はそうしたネットワークを使って
ビジネスをする事のメリットをよくわかっています。
当社もインド人パートナーのネットワークを使う事で、
中東、アメリカやナイジェリアの仕事をすることができました。

このように、インド人はネットワークが
仕事の上でいかに有益であるかを知っているのです。
ですので、我々も彼らのネットワークに入ることで、
普通以上の情報やサービスが得られたりできます。

では、彼らのネットワークに入るにはどうしたら良いのか?
それは、
まず自分自身が彼らにとって役に立つ人間になることです。

では、役に立つ人とはどういう人でしょうか?
一般に、人に役に立つのは、
金を出すか、汗をかくか、知恵を出すかと言われます。
お金はないとして、汗をかく点では、
インド人の方がコストパフォーマンスが高いに決まっています。
ですので、知恵を出して貢献するということになるのです。

また、長い付き合いも大事で、
そうしたことがインド市場は先行者有利
と言われるゆえんでもあります。

知恵をだすという点では、日本人は有利です。
多くのインド人は日本の情報に興味があり、
技術を得たいと思っているからです。
ですので、そうしたインド人のニーズに応えるべく、
日本の業界や技術、あるいは最新の製品情報などについて
日ごろから勉強しておく事が大事になります。

またインド人は自分の人脈を使って、
与えられた課題のソリューションを見つけ出すのは得意です。
一方で、その課題を見つけるような営業力や
人脈を持った人を必要としています。
以前私が手伝った、あるインド企業の日本での採用活動時にも、
そうした人脈の多さを選考基準にしていました。

ですので、普段から日本においても
人脈を築く努力をしておくべきでしょう。
これまで人脈が多い人は、
これからも人脈を増やせるとみなされますから。





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2012年3月22日(木)

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