第68回
ベンチャーが育つ環境
仕事を受託したいインド人に、
「あなたはこれができますか?」と聞いたら、
多くは「できます」と答えます。
この点日本人は、私ができるのは
この範囲と決める傾向があるように思います。
インド人は、恐ろしい位に自分に枠をはめません。
できると答えて、実際にはできないインド人もいますが、
多くはできます。
それは、自分の専門分野でなくてもできるのです。
何故インド人は自分の専門外の問題に対しても
ソリューションを見つけられるのか?
それはインドは、必要な人と連絡が取れやすい環境だからです。
つまり日本では、お役所や大企業や著名人でもない限り、
全く知らない業種や会社の人に突然電話をかけても、
(売り込みや勧誘のようなことを警戒して、)
普通は相手にされません。
それがインドでは、対象の人になぜか連絡がつくんですよね。
インド人なら誰でもではないのですが、
少なくとも日本よりは連絡がつきやすいのです。
インドでは、前述のようなリスクがないのか、
性善説がベースにあるのか、
あるいは自国民どうし助け合う精神があるのでしょうか?
ただ、コンタクトしてくる中小企業者や個人の側も、
有益な情報を持ってくることもあるのでしょう。
こういうインドの型にはまらないコミュニケーションは、
単に仕事の邪魔になるケースよりも、
違うタイプや専門の人間との間で意見を交える事の
良い化学反応の効果の方が大きいのでしょう。
いずれにしてもインドは、
ビジネスやベンチャーが育つには
良い環境の国であることは間違いないようです。
こういう状況ですので、
インドでは良い商品やサービスがあり、
コミュ二ケーション力のあるパートナーを得たならば、
営業は日本よりも楽と感じるかもしれません。
ですので、小さな会社であっても
営業はしやすいと思ってください。
私の知り合いのインド人の中で何人か会社を辞め、
起業した人がいますが、
そういう事情ですから
比較的うまく行ってる人が多いように思います。 |