インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第80回
インド側の困ったコミュ二ケーション

過去数回、インド人とのコミュ二ケーションに関して
我々が注意すべき点を記してきました。
今回は、私が経験した
インド側の困ったコミュニケーションについて、
いくつか紹介します。

まず一つ目は、インド人からのメールで、
文章が長い人が多くいることです。
こちら側が何かちょっと聞いたら、
それに対する答えが異様に長い人がいるのです。
これはインド人でも個人差が大きく、
また文章が長い人はどのようなメールでも長いのが特徴です。

インド人は、話も基本的に長いので、
文章においても同じノリなのでしょう。
インド人は小さい時から大勢の人の中で自分の存在を
主張しないといけないので、進んで話そうとするし、
その話も長くなるのだそうです。

長い文章では、読む方の私の作業効率を著しく落とすので、
結論を簡潔に言ってほしいです。
付き合い始めの頃は様子を見ますが、
その後長く付き合っていくことになりそうな場合は、
文章を簡潔にするように指摘し、そうしてもらいます。
でも、文章が長い人とは、
結局長い付き合いにならないケースが多いですね。

また、一度にいろいろな回答をしようと、
文章が長くなる人もいます。
これに対しては、
こちらからは一つのメールに一つの質問に絞るようにして、
相手が短い返事となるように仕向けてます。
そうしないと、お互いの間で論点が不明確になり、
結局何について論じているのか、わからなくなります。

次に、こちらの質問に
あさっての方向の答えをしてくる人もいます。
ある人は、こちらが「AはBなのですか?」と聞くと、
「AはBです。」みたいに少しずつ的を外して会話してきます。

結局、「いい加減にして下さい。
これに回答がなければ、もう話は終わりにしよう。」と言ったら、
やっと質問の趣旨に近い回答があります。

やはり、あなたと話しできて嬉しい
というこちらの気持ちを基本にししつつ、
下手に出ないという態度が必要ですね。


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2012年5月31日(木)

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