インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第82回
自分に合うインド・パートナーを見つける

インド人は多くがアグレッシブなので、
金儲けの可能性を求めて、
当社にもよくメールや電話があります。
ただ、こうした売り込みの場合、
本当に取引先にまでなるのは、10社に1社もありません。

この理由は、
(1)時間を守らないなどの基本的な業務態度が気に入らない、
(2)業務知識やスキルが足らない、そして
(3)「損して得取る」や臨機応変な柔軟な対応など、
考え方が合わない場合などです。

国際ビジネスでは、基本的に
こちらも相手国の事情に最大限合わせなければなりません。
しかしインドの場合はもともとの人口自体が大きい上に、
皆積極的にアピールしてくるので、
本当に合う人が見つかるまで妥協しなくていいのです。

こうしたコンタクトに対しては、
いかに効率よく相手を見分けられるかが大事になります。
それで私は、依頼メールに対してまず、
返事の雛形を準備してあります。
その中には、相手ことについての質問を20問程度入れております。

そしてコンタクトがあれば、この雛形のメールをすぐに返信し、
その質問に48時間以内に回答がない場合は、
その時点でお引取り願うシステムをとっております。
この時点で、1/3は脱落しますね。

この前、こうした前段階をクリアした、
良さそうな人がいました。
そして、「自分にも仕事やらせてくれ」と熱心に言うので、
先日少し依頼してみました。
そしたら、実行段階で一から十まで何でも聞くし、
基本的に"yes, but"でなく、"not, because"で考える人でした。
考えが常に後ろ向きな人と付き合ってると、
自分まで運気が逃げそうなので、それ以後頼むのはやめました。

何かを頼んでみると、その人の実態がよくわかりますね。

委託先の選定では、ダメなら変えればいいので楽ですが、
インド人の採用の場合には、
より慎重に見極めることが大変重要です。


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2012年6月7日(木)

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