インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第89回
個人差が激しいインド人

インドの良いところは、本当にいろんな人がいるという点です。
ですから、刺激的で興味深く、勉強にもなり飽きません。
これはもちろん日本も同じなのですが、インドはもっと激しいです。
これをビジネスに当てはめると、できる人は本当にできるし、
できない人は全然できないということになります。

私にとってのできる人という定義は、
「より難しい仕事をやってくれる人」というものです。
そのためには、自分にスキルがあるか、
できる人にたどり着けるネットワークを持っている、
そしてこちらの依頼に柔軟に対応できることが必要です。

インドでビジネスをする場合、やはりできる人に仕事を集めて
がんばってもらう、という戦略になるでしょう。

こうした大きな能力差を見ると、インドで仕事をしてみると、
賃金の格差が大きいのはよくわかりますね。
ただインドの場合、できないといっても、
それまでの環境でチャンスがなかったという人も多いですから、
我々の教育スキルが高ければ、きっとできる人に変わるでしょう。

できる人になる素地のある人は、少なくとも、
まずやってみる素直さがある人でしょうね。

これらの点も総合すると、当社のインド人パートナーの中で、
「できる人」は、中高年の人に多いように思います。
若者からもよくコラボレーションのオファーがあるのですが、
関係が長く続く割合は、年配者の方が高いです。

若者には、人脈や経験が少ないのは仕方のないことです。
しかし、インド人に多い、何でもまず「できます」と言う精神は、
若者の方が少なくなってきているように見えます。

この点は、グローバルの標準に近づいてきてるとも言える
のですが、インドの良い部分でもあったので残念です。
他にもハングリー精神や理屈が多くなった点など、
いくつか変化が見られます。

当社のパートナーに関しても、
できる人のスキルや考え方を他の人にも伝えて、
育てるしくみというのも考えていかなければならないと感じてます。





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2012年7月3日(火)

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