インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第91回
根気強く、良い点にフォーカスする

インド・ビジネスを成功させる秘訣は、
一に良いパートナー、二にパートナーを含む
インド人と良い関係を続けることです。

多くのインド人は、面識が浅いうちは警戒心がありますが、
付き合いが続いてくると腹を割って話すようになってきます。
ですので、そういう状態になるよう、
また我々と十分意思疎通して行動をしてもらえるよう、
時間をかけて、根気よく話し続けていくことが必要となります。

しかし、新たにインド人と付き合い始めると、
お互いの育った環境やカルチャーが違いますから、
いろいろ文句を言いたくなる場面に出くわすことになります。
どうしても彼らが持つ良い点よりも、
不満な点の方に気を取られるからです。
お互いの関係を長く続けるには、
相手のインド人の良い点に
注意を向ける態度が絶対に必要なのです。

インド人はいろいろな能力を持った人がいるだけに、
この各人の良い点にフォーカスして、違う良い点を持った
何人かのインド人とチームを組んで仕事に当たるなら、
最高の結果をもたらしてくれるでしょう。

ただ、話してわかる人間かどうか、
あるいは今後こちらの多くの時間を使う価値があるかどうか
だけは、最初に見極めるようにすべきでしょう。

インド人はネットワークをベースに仕事を組み立てますが、
そのネットワークも最近できたものより、
長いつながりの方が当然ながら強固なものです。
インド人との付き合いが長くなると、取引条件など、
さまざまなメリットがあるのです。
ということで、今の関係を根気強く続けることと、
明日を見据えてネットワークを広げておくことを
普段から同時にしておかくことです。

一方この点をインド人側から見ると、インド人は
特にビジネスにおいては、相手の力量を見抜いて
自分にとって有利な人と付き合う傾向があります。
したがって、我々の側も、まずは普段から実力を磨き、
インド人に自分と付き合うメリットを感じてもらうように
努力しておくことが大事です。





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2012年7月10日(火)

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