第10回
ケチと節約は、共にお金を使わないようにする行為
では、お金が居つきやすい環境とは、
どんな状態をいうのであろうか。
その第一歩は何といっても、
お金を大切にすることであろう。
お金は自分が感情を持っていないくせに、
愛情欠乏症みたいなところがあって、
やたらと人に愛されたがる。
愛されるとは、大事にされるということであるが、
お金を愛する人はとかく度がすぎて「偏愛」にまで嵩じてしまう。
お金に対する「偏愛」は「ケチ」と呼ばれ、
お金からは分相応のおかえしを受けるかも知れないが、
その分だけ周囲の人たちからは嫌われるようになる。
「ケチ」と「節約」とは、
言葉の分類上ではちゃんと区別されているが、
実際は紙一重の違いしかなく、
なかなか区別がしにくい。
節約をしなければ、お金持ちになれないと思って、
せっせと貯金をしている節約家でも、
人から「ケチ」と思われはしないかといつもびくびくしているし、
なかにはどうせ「ケチ」と思われるのだったら、
いっそ「ケチ」で通そうじゃないかと居直って、
"日本ドケチ教"などと自ら名乗っている教祖もある。
「ケチ」と「節約」は共にお金を大事にし、
お金を使わないように心がける行為である。
どちらも、お金持ちになりたいと思っている人にとっては
欠かすことのできない心がけである。
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