目標は「中金」持ち!

第44回
たとえ千株でも株を持てば、世間を見る目が違ってくる

とにかく、今までに株をやったことのない人が、
たとえ恐る恐るの千株であっても、
株を買ってみることは新しい人生への出発点になる。
というのも、株を持ってみると、世間を見る角度が違ってくるからである。

最近はそんなことはなくなったが、
少し前までは、毎年春になると総評が先頭に立って
激しい賃上げ運動を展開していた。
年に一〇パーセント程度の要求は珍しくなく、
時によるとこんな出驚印な要求をして
企業が成り立っていくのだろうかと
首をかしげたくなるような光景もしばしば見られた。

同じ従業員でも、会社の株を持っていない者は、
会社が潰れるような賃上げ要求をしても
一向に平気だが、多少なりと自分の会社の株主になっている者は、
ほどほどにしなければ会社が成り立たなくなると心配になってくる。
つまり株を持っている人は、全体が成り立っていくことを願うから、
それだけ公平に物事を見ることができるようになるのである。

また株を持っている人は、
人情として自分が株主をしている会社の繁盛を願うようになる。
会社がお金を儲けてくれなければ、
会社の株も上がらないし、配当金も増えない。
この心理を拡大していくと、持っている株が複数になれば、
繁盛を願う会社の数もその分だけ増えていく。

そればかりでなく、企業の存在を危うくするような
政情不安や災害は、すべて株価に悪影響を与えるから、
そういうものをすべて敬遠するようになる。
日本の国で大半の人々が中流意識を持つようになったのも、
所得の分配が比較的公平に行なわれたせいもあるが、
株式の大衆化が進んで大衆株主が多くなったこととも関係がある。

同じ理屈だが、国民の大半をプチブルに仕立て上げようと思えば、
それらの人々に上場会社の株主になってもらえばよいのである。
多少でも株を持つようになると、
人々は株価に影響を及ぽす諸条件に気をつけるようになる。
株価を動かす変化はーつや二つではないから、
一つや二つに神経を使っただけでは不充分であり、
あらゆることに聞き耳を立てて、
将来起こるかもしれないことに対して推理力を働かさなければならなくなる。

すると、いやでも頭の中が忙しくなり、
ぼんやりしている暇がなくなる。
頭の細胞も身体の細胞も、使わなくなるとそれだけ退化するそうだから、
株をやることは、頭の体操になり、
頭の細胞の老化防止にも役立つのである。





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2014年2月17日(月)

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