目標は「中金」持ち!

第59回
銀行金利の払えない借金はしない

しかし、私が利殖という分野に乗り出した頃は、
日本の高度成長期でもあったし、
三分法をやると、せっかく地価の値上がりで儲かる分を、
貨幣価値の目減りする分で帳消しにされる心配があったので、
三分どころか、土地に一極集中することをすすめた。

すなわち、一番値上がりをする可能性の強い土地に
全財産を集中し、場合によっては
不足する分は銀行からの借入金で補うことを提案したのである。

もしこの提案通りのことを、
バブル期に大胆に実践していたら、
おそらく今頃は桃源社や
末野興産の社長のような目にあわされていたことだろう。
私がそういう提案をしたのは、
土地の値段が山手線の駅の近くで坪十万円、
同じくマンションの値段が坪当たり三十万円程度の頃で、
その頃、住宅ローン・銀行融資を受けて不動産を買った人は、
約二十年の間に大きな財産をつくった。
いわゆる右肩上がりの成長経済が続いていた間、
土地は上昇を続け、
逆にお金の値打ちは目減りし続けたからである。

そうした強気の経済が、
どこかで崩壊することは予想できないことではない。
しかし、現実にそれを予想できた人はほとんどいなかった。
私でさえも予想できた人の中には入らない。

ならば私も同じような借金地獄の中に
落ち込んでしまったかというと、
私は借金に対していくつかの条件をつけ、
その条件が満たされないと借金はしないという原則を守ったので、
辛うじて倒産は免れた。
私の条件というのは、

(一)銀行金利の払えない借金はしない。
すべての投資物件から収入があることを前提とし、
空地を買う場合でも、
それを加工して収入が得られることを条件とした。
だから大きく値上がりするかもしれない土地よりも、
収入を得られるマンションを優先させた。
また不動産が大きく値上がりをして、
マンションの利回りが三-四パーセントまで下がると、
マンションを買うのもやめたし、
土地もマンションやオフィスを建てて
それだけの収入が得られない水準に達すると、
買うのを控えるようになった。





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2014年3月24日(月)

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