第61回
利回り5〜6パーセントのマンションは手堅い投資対象
採算を無視した投資は真っ先につまずいて
銀行の借金返済ができなくなる。
そういう点まで勘定に入れて投資をする人なら、
マンションを買う場合も控え目にやるはずだし、
金繰りもできないほどのピンチにおちいることはあるまい。
「マンションが値下がりしているようですが、
手放した方がいいでしょうか」と質問する人は
さして困っていない人と見てよいであろう。
マンションが値下がりをして、
空室があるようになったのは事実である。
私が引きあいに出した一千万円のマンションも、
高いときは四千万円で売買されたが、
いまは二千万円まで値下がりしてしまった。
十五万円まで上がった家賃も十万円程度に戻っている。
四千万円の高値で買った人から見ると、
3パーセントの利回りしかないが、新築時に買った人にとっては、
依然として12パーセントの高利回りである。
せっかくの値上がりも一場の夢に終わって、
行って来いの相場になってしまったが、
いまの時価で買ったとして、ちゃんと家賃収入があれば、
6パーセントの利回りはある。
1パーセントかそこいらの定期預金と比べものにならないくらい
有利な投資である。
不動産は下げ歩調が続いて人気離散しているし、
今後も当分、値上がりは望めないだろうが、
5〜6パーセントの利回りになれば、
いまどき手堅い投資対象といってよいだろう。
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