目標は「中金」持ち!

第86回
個人の特殊技能を発揮するか、社会のスキマを埋めるか

第二に、最初から大きな元手のかかる事業は避けて、
少ない資本で無理算段をすれば
やれそうな仕事を見つけることである。

世の中には巨額の資本がなければやれない
スケールの大きな事業がたくさんある。
製鉄、自動車、石油化学といった事業は
社会が必要とする物を生産する事業であるけれども、
親戚中のお金を掻き集めてきてもできるスケールを超えている。

したがって、それだけの資力を持っているのは大会社とか、
そのトップに位置する大企業家に限られており、
そうした事業の経営をあずかる人は、
社長であってもオーナーではなくて、
サラリーマンであることが多い。

サラリーマンである以上、
自分のサラリーすらお手盛りで決められない立場だから、
「月に使えるお金が百万円」に到達できる人々は少数派に属する。

そういう道を選ぶより、
個人が無手勝流で成功しようと思えば、
個人の特殊技能を発揮するか、
社会のスキマを埋めるような仕事を見つけた方がいい。

俳優、歌手、スポーッ選手といった職業で
月に三百万円や五百万円の収入を得るチャンスは
決して少なくはない。
しかし、一種の人気商売だから、
それを長期にわたって持続させることは容易ではない。

ブームのときにバカバカ気前よく散財せず、
節約して財テクに励めば、
最盛時のようなわけにはいかないにしても、
安定した生活を送ることは可能である。

しかし、人気商売に従事する人は、
商才、理財の才に欠けている人が多く、
それをやれる人は意外に少ない。
ハヤっているといつまでも現役でおられるような錯覚を起こすし、
湯水の如くお金を使っているうちに
あッという間に絶頂期をすぎてしまう。
人気が衰えると同時に、
お金とも縁がなくなってしまうのである。

それに比べると、
事業に成功するためにはあるていどの資本が必要だし、
駆け出しのときはお金を持っていないのが普通だから、
どうしても元手のかからない事業を探す必要が起こる。

そういう事業からはじまって
大をなすのはなかなか容易なことではない。
けれども、どんな時代にも、
必ずそういう人がいることは事実だし、
また大事業家になれなくとも、
私の言う「月に使えるお金が百万円」ていどの
小さな成功者になることなら確率はもっと高くなる。





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2014年5月28日(水)

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