目標は「中金」持ち!

第97回
斜陽化のさなかに置かれたら脱出するほかない その2

そういうとき、たいていの人は
驚きあわてて親戚知友の間を駆けまわって
当座のお金を調達しようとする。

なかには身内のクレジット・カードを借りて
急場をしのいだりするが、
結局、そのお金が返せなくなって不義理をしてしまう。
遂には高利のお金に手をつけたりするが、
それは奈落に落ちる前兆であって
高利貸のお金を借りて再起のできた人は少ない。

これは私の経験だが、
倒産に直面したときは身内や親友のところへは
お金を借りにいかないに限る。
借りたお金はたちまち消え失せて、
倒産したあとの再起のときには何の役にも立たないからである。

たとえば私は、自分の身内や親友がピンチにおちいったときに
金銭的に援助をする心の用意はいつもしている。
もちろん、相手とのこれまでの関係とか、
また相手に対する評価によって私の援助の額には違いがある。
借金を申し込まれたら、
その範囲内で援助することにやぶさかではないが、
いつも失敗するのはそのタイミングである。

たいていの人は、
お金を借りに来るときに本当のことを告げない。
本当のことを言うと、お金を貸してもらえないと思って、
それだけあれば急場をしのげるような言い方をする。
ところが、実際は火の車で、
私が貸したお金くらいでは焼け石に水だから、
あっという間に蒸発してやがて不渡りを出して倒産する。
すると債権者が寄ってたかって身ぐるみ剥いでいくから、
子供の将来の学資のために積み立てた保険証書まで
持っていかれるようなことが起こる。

そうなることが初めっからわかっているのなら、
倒産する前にお金を貸すより、
倒産して誰も相手にしてくれなくなったときに、
お金を渡してあげた方がいい。
どうせ返してもらえないお金だから、
相手が路頭に迷っているときに
渡した方がいいにきまっているのである。

そういう失敗を何回も繰り返し経験してきたので、
倒産に追い込まれたときは、
大切な友人や親戚のところは
最後に残しておくことをぜひおすすめしたい。

そうは言っても、倒産するのは初めてという人が多いから、
そこまでは思慮が働かないだろう。
そんな配慮までできるようなら、
そもそも倒産にまで追い込まれないですむ筈だからだ。





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2014年6月23日(月)

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