第105回
どんな時代でもシロウトが参入できるスキマがある その2
メーカーと小売店の間にできたスキマを埋めたのが
スーパーであった。
スーパーとお客の間にできたスキマを埋めたのが
コンビニエンス・ストアである。
また都市ホテルと木賃宿のスキマを埋めたのが
ビジネスホテルだし、高級マンションと
下宿のスキマに割り込んだのが、
ワンルーム・マンションである。
そういうスキマがあった間、
商売のネタは尽きなかったので、
日本の成長経済は落ち込まずにすんだ。
ところが、ほぼスキマを埋め尽くすと、
今度は日本の国内と外国の間に
大きなスキマがぽっかり空いてしまった。
安い人件費と猛烈に高くなった人件費の差、
安い通貨と猛烈に高くなった円との差、
ここに大きなスキマができてしまった。
当然、このスキマを埋めようとする動きが生じる。
あなたがそこを埋めなければ、
他の人がそこを埋める。
うまく埋めた人は生き残るが、
埋め切れずにいままでと同じことをやっていた人は淘汰される。
そういう時代だから、
手をこまねいて見ているわけにはいかない。
ぼやぼやしていると頭の上まで、
水に浸って動きがとれなくなってしまう。
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