第106回
事業のパートナーは運の強い奴がいい
会社勤めにもそろそろ飽きがきて、
血の気の多い連中は、脱サラとか、独立創業を試みることがある。
創業の動機は人によって違うし、
独立して始める仕事の内容も人によって違う。
大半はいままで勤務先でやってきた仕事の中に独立して
創業するチャンスを見つけ出し、
その延長線上で脱サラをする人が多いが、
逆に他人のそうした創業に
パートナーとして誘われる場合もあれば、
全くやったことのない新しい分野からスタートする場合もある。
いずれの場合も、どんな仕事をやるか、
そのためにどれだけの資金が必要か、
また誰がメンバーになってやるのか、
決めなければならないが、
誰とパートナーになるかはそれぞれの行きがかりがあって、
会社の仲間が集まったり、取引先の人と示し合わせて独立したり、
あるいは昔の友達を誘って一緒に仕事を始めたりする。
どんなきっかけからそういうことがはじまるのか、
その結果が予想外の成功になるのか
あるいは全く逆の結果になるのかは、
予想のできないことである。
しかし、事業の内容が時世に合ったすぐれたものであるとか、
メンバーが揃っているということのほかに、
私ならパートナーになった奴が
運の強い奴であるかどうかが気にかかる。
そんなことをいうと、
あまりにも非科学的だと笑われてしまうかもしれないが、
その非科学的なところがバカにならないのである。
運の強いパートナーをもっていると、不思議なことだが、
不景気の底を這うような目にあわされても倒産や解散は免れるし、
ちょうどうまいめぐり合わせで
新しい仕事がころがりこんできたり、
新しい取引先が見つかったりして、
道が自然にひらけていくからである。
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