目標は「中金」持ち!

第121
経験が活かせる場なら、五十歳からでも再出発できる その2

たとえば、コンピュータができて、
家電製品メーカーのほとんどがこの分野へ進出した。
それらの会社でハードをつくるために
働かされた技術者の中には、
大企業ではうまく埋め切れない
ソフトの大きなスキマがあることに気づいて、
脱サラをして独立自営に走った連中がたくさんいる。

アメリカでもマイクロソフトとか、
インテルとか、あっという間に
アメリカン・ドリームを実現した創業者が数々あるが、
同じチャンスが日本にもたくさんある。
ベンチャー・キャピタルの育つ条件は
日本の方が不備だといわれているけれども、
日本でもそうしたチャンスの最も多いのは
新しく開拓される分野にあることは間違いない。

しかし、新しいチャンスは四十代、
五十代にわかりにくいそうした分野にだけあるわけではない。
グローバルな展開を前にして、
国全体が大きな変化に曝されているために
日本国内における人員整理を促しているのが現状である。

だとすれば、メーカーの生産基地も大移動をしている最中だし、
流通業にもサービス業にも大きな変動が起こっている。
簡単な話、日本国内でアッセンブルをする代わりに、
中国大陸か、マレーシアでそれをやるとすれば、
それを現地で指導する駐在員が必要となるであろう。

そういう駐在員を現職のバリバリの中から
派遣することも考えられるが、
既に退職したベテランの方がより適任だということも考えられる。
いま中国やベトナムに派遣される日本人の給与は
一人分で現地従業員の百人分にも相当するが、
もともと生活費の安い地域で再起を図るためなら、
日本でもらう給与の半分でも三分の一でも、
充分やり甲斐があるのではなかろうか。

正式の社員が駄目なら、
個人もしくはコンサルタント事務所を設立して
技術指導をすることもできるし、
昔、日本でとった杵柄を東南アジアの各地に行って
展開することもできる。

とにかく日本国内だけで物を考えないことである。
また新しい試みに挑戦することをやってみる
前から尻込みしないことである。
日本の産業界全体が国境を越えて
新しい方向を模索しているところだから、
いままでの経験を生かす方法をーつの会社、
一つの地域にこだわらないで実験してみることである。
いままでの経験を生かすことなら、
五十歳から再出発しても遅すぎることはないのである。





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2014年8月20日(水)

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