“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第119回
鳴門の漁師の村君の魚でフレンチ

鳴門のこだわりの漁師の村公一君の獲った魚を仕入れている
仏伊融合料理店が東京の神楽坂にある。
もうしわけないが、店名は勘弁していただきたい。
そこで、先日食べたのが、
チヌのカルパッチョとグレ(メジナ)のアクアパッツア。

チヌのカルパッチョはオリーブオイルがしなやかに絡んでいて、
チヌの味のアクセントを引き出している。
アミューズとしては最高だった。
グラスシャンパンにとてもよくあった。
グレは本当に旨かった。
浅蜊ソースがバター風味でグレの濃い味ととてもあう。
このグレとは、
前に能登で食べたクロバンチョと同じものだ。
あのときは、おおぶりのものを
単純に焼いたのを食べて感激したが、
今回の鳴門のグレはさらに大きい。
そして、アクアパッツァによって、
脂身が上品な旨みとなっている。

合わせたワインはムルソーブラニ1級。
ブラニはムルソーの北側の斜面だが、
力強さのなかに繊細さもあり、
そのバターの香りがグレによくあった。
他に村君のものではないが、
「活ズワイ蟹身入りオマール海老風味ブランマンジェ」
を前菜にいただいたが、こちらも秀逸。
口のなかにふわっとした海老と蟹の味わいがいっぱいになる。
連れが注文した
「白子のポワレ田下大根敷き柚子ソース」もよかった。

パスタ2種も旨かった。
「つぶ貝とカラスミのタリオニーニ」
「蛸のラグーのブッタネスカ」
を二人で半分づつシェア。
こちらは、味付けがしっかりとしてあったので、
最後グラスシャンパンと合わせた。

こちらの店は素材にとてもこだわっていて、
有機農法の野菜、漁師や漁港から取り寄せた魚介類を使う。
それをイタリアンで修行した
とても若いシェフが適切に調理する。
まだまだメディアに載っていない、
美味しい隠れ料理屋はあるものだ。
有名にならないことを祈るばかりだ。


←前回記事へ 2005年1月27日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ