伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第8回
アルディ

「ドイツに住むなら、
まず“アルディ”の使いこなし方を覚えなきゃ!」
と、来たばかりの外国人にこう教えてくれたのは
ドイツ語ビギナークラスを教える先生たちです。

“アルディ”は、数あるスーパーマーケットのうちの一社。
その経営者、カール・アブレヒトさんが
フォーブスの2004年の世界個人資産家に3位にランクされたことで、
ますます有名になりました。

このスーパーマーケットの商品価格は、市価の約2〜3割安く、
財布にはとても有難い存在です。
外国人や学生だけでなく、もちろん地元のドイツ人も
大いに使い方を「研究」し利用しています。

仕入れ先を限定し商品の品質を保ったままのノン・ブランド販売。
ジュースやパン、乳製品やワインなどの食料品そして、
歯ブラシからトイレットペーパーまでの日用品などの一部を
“定番商品”としてこれ以外の品揃えを限定。

一方で、時にパソコンや家電、植木、衣類、簡易組み立て家具などを
約1週間の限定期間でフェアを催し特価販売。
パソコンなど限定品販売の折には、
朝早くから開店を待つ人で行列ができるほどです。

そして、どの商品にどの有名メーカーがバックアップしているか、
その特長を記した“アルディの本“が本屋で販売されています。

もちろん、人件費も大幅節約。人員配置先はレジが主で、
商品は箱ごと無造作に積み重ねられています。
野菜や果物は、
行くたびごとに種類が変わり販売量は多くありません。
すぐに売り切れ、常に新鮮を目指しています。
「欲しいものが常にあるとは限らない」ことだけが難点です。

このアルディの定番商品になるのは、
とても難しいだろうと私は思うのです。
それが、今年からはなんと、
冷凍寿司、醤油調味料を主としたアジア食品が定番入り。
アジア食は、ドイツ人の生活の中に着実に広がっています。


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2006年11月22日(水)

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