伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第16回
国際都市

フランクフルトがどれほど国際都市かを
感覚的にお伝えするなら、
電車1両に乗っている人のおよそ半分は、
ドイツ人ではなさそうだ、ということです。

それは、姿形や、
耳から入ってくる言葉がドイツ語ではない、
ということからの推測で、およそこの割合になります。

フランクフルトの人口は約66万人。
フランクフルト公式HPでは、市長のロートさんが
「この都市では3人に1人しか
ドイツのパスポートを持っていません。」
という表現で、いかに国際都市かを述べています。

そんなに大勢、一体全体どこから来ているの、と
不思議に思われるかもしれません。
周囲の知人隣人をざっと見回すだけで
アフリカ・南北米・ロシア・北および東欧州・
その他の近隣EU圏・中近東・豪州、
そしてインド・中国を含むアジア全域が、
更にこれに加わります。

私が持つドイツのイメージは“十字路”です。
アルプス山脈を越えて南に向かう人、北に向かう人、
ドイツを横切って、東に向かう人、西に向かう人、
皆が常に行き交います。そして、通過する人あり、
そのまま定住する人あり、です。

こういう状況の中で
安全な社会であり続けるためのシステムが、
紀元前から今日までの長い歴史の中で、
鍛えられ、培われているようです。


←前回記事へ

2006年12月11日(月)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ