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         第20回 
          サッカーW杯2006 
        残り少ない2006年のドイツを振り返るとき、 
          この話題に触れないわけにはいきません。 
          本当にエキサイティングで、 
          ドイツに住む誰もが、 
          心から熱い興奮に沸いた素晴しい催事でした。 
        今では、とっくの昔に過ぎたこと…と 
          皆、まるであの時を忘れてしまったかのようです。 
          けれど、いつも真面目な顔で過ごし 
          人前で感情を露わにするなんて…という、 
          少々渋めなドイツの人々の表情から想像できないほど、 
          老いも若きも興奮してTVの前に陣取っていたのです。 
        5月末までは、この大会が 
          今年、本当にあるのかと思うほど静かなものでした。 
          それが、6月になると、街中がガラリと一変。 
          サッカー一色です。 
        街角の店という店がショウウィンドウに 
          サッカーグッズでディスプレイ。 
          肉屋のショウウィンドウでは、 
          ハムの塊の間にサッカーボール。 
          薬屋のショウウィンドウに 
          グリーン・フィールド(フィールドに立つのは薬瓶)、 
          という具合。 
        そして、大会が始まるや 
          まるでそれに合わせたかように 
          太陽は夏の陽射しに変わり、 
          ドイツチームが勝ち進めば勝ち進むほど、 
          気温30度を越える猛暑が続いていたのです。 
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