伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第27回
ニイハオ ドイツ!

ドイツや欧州をガイドする中国語の雑誌や
ミニコミ誌は、掲載されている広告主の所在地から、
ベルリンや北部の港湾都市を
中心とした記事内容が多かったのです。

ところが、最近になって、フランクフルトでの発行、
しかもより高級感溢れる誌面になったものが
目に止まるようになりました。
何より、編集方針として、
滞在中の生活が保障された、中国企業からの
駐在員家庭向けのサービスのページに重心を
置き始めたことが特徴です。

しかも、こういう誌面には、韓国や日本の
車や食品メーカーも、
競うように広告を載せ始めています。

高級ハンドバッグ、時計やドレスを扱う店の広告、
美容院から中医学による診察を受けられる病院、
高級住宅地の案内まで。

また、高級住宅地を有するフランクフルト郊外の
大きな町が複数件、
「歴史ある我が町へ中国企業の皆様の支店設置、
店舗経営、そして居住を心より歓迎します」という
公共広告を出しているのが見えます。
金融街があるフランクフルト中心まで
交通至便、教育機関も充実、となっています。

残念ながら、私はまだ、このような公共広告を
日本語で見たことがありません。

昨年の秋から、
中国の金融機関から駐在員の若い夫婦の家族が
目立って多く赴任されるようになりました。
最初は、若いご夫婦だけのカップルが多かった
のですが、最近ではドイツ生まれの小さな赤ん坊を抱いて、
買い物される姿もちらほら混じってお見かけします。

企業がバックアップしての滞在者が増えると、
毎日の食材を買うということだけでも、
これまでと大きく違う要素を生みます。

多くの人が少々高くても、
故郷の食材を求めるようになったのか、
アジア食品店の品揃えが急激に豊かになりました。
中国本土のテレビ番組が見られますと、
衛星放送の広告も登場しています。


←前回記事へ

2007年1月5日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ