伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第100回
キャビアならロシア食材店で

私がロシア語版ミニコミ誌を知ったのは、
全くの食いっ気からでした。
北国の海の幸、イクラやキャビア、鮭缶など、
あまりに美味しそうに大きくカラー印刷されており、
しかも値段も安い!ときたので、
思わず近寄って手にとったところで、
このミニコミ誌を見つけたのです。

私には、ロシア語が読めませんが、
どう見ても、「海産物なら当ロシア食材店で!」
と書かれているとしか思えません。
あいにく所番地の見当がつかず、ともかく
フランクフルトにはアジア食材店だけでなく、
ロシア食材店もあるんだな、と分りました。

ドイツの内陸部ではあまり積極的に海の魚を食しません。
店頭にはあっても、海に囲まれた日本育ちの私の目には
鮮度も味も、今ひとつ。
節約、倹約のドイツ式生活では、
日本人向けの高い鮮魚を頻繁に買う気にはなれず。
かと言って、ツナ缶やオランダ風の塩魚、酢漬、
スモークサーモンばかりでは、げっそりします。
そうだ、ロシア産の海産物を探せばよいのだ!
と閃きました。

結局、ロシア人の友人に教えてもらって
郊外のロシア食材の大型店に足を運びました。
「なんだ、そんなことならすぐ近くにあるよ。
魚も買えるし、ヨーグルトとチョコレートは、
ロシアのが美味しいんだから試してみて」。
入ってみれば、まあ、そのお客さんの多いことったら。
ひまわりの種、冷凍ピロシキ、お菓子作りの台にする
大きなウエファース、ロシア版コンデンスミルク、
ロシア風のスープ材料、鮭、カレイ、
サバの水煮の缶詰、もちろん、イクラも
キャビアも並んでいます。

ドンブリ一杯のイクラが11ユーロ、
日頃、海の幸には恵まれないのでご馳走です。


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2007年6月25日(月)

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