伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第103回
それで、新婚旅行はどちらへ?

「ジューン・ブライド」という言葉があるとおり、
6月に結婚式が多いと言われています。
そして、その理由は、お天気に恵まれ、
バラの花が美しく咲く頃だから…という
ロマンティクな表現がアジアでは知られています。
でも、もっと現実的な理由があります。
夏の休暇を、早々とたっぷり取って
新婚旅行に出るには、6月に結婚するのが
ちょうど良いシーズン、というのがその理由です。
早すぎると寒く、逆にこれを過ぎると、
お祝いをする友人も親戚も夏の休暇で
すっかり居なくなってしまいます。

ご覧のとおりもう、早7月。
気分はすっかり夏休み。
すでに頭上には真夏の太陽が輝いています。
もしも、6月中に挙式が終れば、一応、新婚気分で、
そのまま8月が終る頃まで2、3ヶ月を
夏の休暇としてゆっくり過ごせます。
さて、このような真夏のバカンスシーズンの新婚旅行、
皆様どちらへ行かれるのでしょう?

ある30歳代のドイツ人カップルは、
アフリカへサファリ・ツアーを2週間。
ちょうど雨季が一息ついたころ、
欧州から近場の観光地として夏はベストシーズン。
「アフリカ・サバンナ・野生動物」この3つに
憧れるドイツ人は多いのです。
「周囲を塀で囲まれた中での生活なので、安全。
食事も食べ慣れた欧州のものが用意されているので、安心。
野生の象やキリンやシマウマを見るのはエキサイティング。
草原の中でヒョウやライオンを見ればもう最高!」
とは、若いカップルだけではなく、熟年カップル、
子どもを持つ家庭の人からもお勧め休暇先として、
繰り返し聞かされる、「夢のアフリカン・ライフ」。

ある20歳代ドイツ人のカップルは、
シンガポールのビーチでのんびり過ごすこと1ヶ月。
欧州から見ると、アジアへということは、
かなり遠くの異文化圏まで旅するという印象があります。
アジアからの視点では、欧州までがとても遠く、
異文化を大きく感じる旅になる、そのちょうど逆です。

そして、ある30歳代のオランダ人のカップルは
「シベリア鉄道に乗って、北京へ」というルートを3週間。
ベルリンを経由した陸路で、モスクワへ。
モスクワから北国の大地をのんびり訪ねながら、バイカル湖へ。
ここから、モンゴルのウランバートルを経由して北京入り。
欧州から地続きのアジアを訪ねる
新しい旅のルートです。


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2007年7月2日(月)

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