伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第111回
アジア人は若く見えます

欧州人にとって、アジア人は、
「本当によく分らない!」と思う人が少なくないだろうな、
と想像します。
言葉や習慣が違うだけでなく、
単純に、見た目では実年齢の見当が付きにくいことも
原因のひとつだろうと思います。

まず、欧州の人からアジア人を見ると、
アジアのモンスーン気候、
たっぷりした湿度に支えられた、
きめ細かな肌のツヤが大いに幸いして、
男性も女性も驚くほど若く見られています。
しかも、実年齢から10年から20年も若く…です。
思い切って、欧州では、20歳ほどサバを読んでみますか?
もしかしたら、それで通じてしまう人が
案外、多いかもしれません。
ただし、20歳のアジア人から
10年も20年も差し引くと大変なので、
一応、5年程度差し引いて、現地の中学・高校生くらいに
見えてしまう、ということになります。

欧州人からすると、
街中に溢れるアジアからの観光客を見て、
「あんなに若い人たちが、
大金を持って高級店に大挙して遊びに来るなんて…」
という驚きで一杯になるだろうな、と思います。
40歳代のアジア人ならば、どうかすると
20歳代、30歳そこそこに見られます。
こういう見た目と実年齢の差がありすぎるというのは、
「ほんとにあなたは大人ですか?」という
驚きの意味も含むことがあるので、
必ずしも、手放しに喜んではいられないのですが。

とはいえ、逆に、アジア人が欧州人の実年齢を
当てようと思うと、これもまた、難しいのです。
ご近所を見ていて、「孫」を連れて歩いている
と思っていた人が、実はその人の「子ども」だった、
「母娘」でお出かけと思っていたら、「姉妹」だった、
ということはしょっちゅう。
ここでは、空気が乾燥しているので、
肌のキメがどうしても粗くなります。
20歳を過ぎたころから皺が深くなり、
年齢を重ねたように見えます。

20歳くらいの欧州人が、
アジア人感覚の30歳以上に見え、
30歳くらいの人が、
どうしても50歳に見えてしまいます。
ざっとこれくらいかな、という
アジア感覚から引き算することの10年から
20年が、欧州人の実年齢くらいになります。


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2007年7月20日(金)

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