伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第138回
ドイツの高級車が1.6万円?

乗用車の右ハンドル・左ハンドル、
家庭電圧の100ボルト・220ボルト、
同じ機能を果たしているように見えるのに、
世界の中でわざわざ「棲み分け」をしているものがあります。
ときにアマノジャクのように思えてきます。

ドイツの中にも、これに似た、
ちょっとしたアマノジャクがあります。
それは、数字に打つ「,(コロン)」と「.(ドット)」です。
普通、私たちが数学や会計で使うのと、逆なのです。
私たちが、日頃の生活で、
1000の単位で打っている「,(コロン)」が、
小数点となります。小数点の「.(ドット)」が
1000の単位となります。

例えば、
1.000円は、すなわち1円ではありません。
ドイツでは、千円の表記になります。
300,500円は、三十万五百円ではなく、
三百円と0.5円の意味になります。

慣れてくると読み間違えなくなるのですが、
ドイツの新聞や雑誌で、
不動産や高級車の価格を見ていると、
あれ、こんなに安い数字だったかと
一寸、目をこすることがあります。
「新型車 たったの100.000ユーロ!」って、
100ユーロ?…1.6万円?
いいえ、10万ユーロでございます。
逆に、安いはずの品物の値札を見て、
え、こんなに高いの?と錯覚することもあります。

国際ルールでは、日本と同じ
「,(コロン)」と「.(ドット)」の使い方で
良いのだそうです。
ところで、ドイツの銀行取引では窓口ではなく、
コンピュータを使うことが多いのです。
案の定、数字の入力を間違えて
真っ青になったことが1度だけあります。


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2007年9月21日(金)

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